韓国大統領選 韓悳洙氏が無所属で出馬表明 与党と一本化調整も

2025/05/02 11:08 

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 韓国の韓悳洙(ハン・ドクス)前首相(75)は2日、6月3日投開票の次期大統領選に無所属で立候補すると表明した。保守系の与党「国民の力」の公認候補は3日に決まる予定。支持率トップを走る進歩系の最大野党「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)前代表(61)に対抗するには、韓氏と与党候補を一本化し、保守票の分散を防ぐことが不可欠で、今後水面下で調整が進む見通しだ。

 韓氏は2日、ソウル市内で記者会見を開き、「社会の全ての分野で、国民統合と弱者への寄り添いがなされるように渾身(こんしん)の力を尽くす」と訴えた。当選した場合には、「政治の司法化と司法の政治化」の防止や、大統領と国会との権力分立を定める憲法改正を任期2年目までに行うと強調。自身は3年間だけ大統領を務め、2028年の総選挙に合わせて、大統領選も同時に施行するとした。

 国民の力の公認候補を決める予備選では、保守強硬派の金文洙(キム・ムンス)前雇用労働相(73)と中道寄りの韓東勲(ハンドンフン)前党代表(52)が決選投票に進出。だが、両氏とも中道層と保守層の両方から支持を得るのは難しいと見込まれており、比較的党派色が薄いとされる韓悳洙氏の出馬を求める声が強まっていた。

 尹錫悦(ユン・ソンニョル)前政権発足時から首相を務めてきた韓悳洙氏は、通商官僚出身。高い実務能力が評価され、進歩系の盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権時は首相を、保守系の李明博(イ・ミョンバク)政権時は駐米大使を務めた。【ソウル日下部元美】

毎日新聞

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