トランプ次期米大統領の就任式に出席するため訪米中の中国の韓正国家副主席が１９日、電気自動車（ＥＶ）大手「テスラ」を経営する実業家のイーロン・マスク氏と会談した。中国国営新華社通信が伝えた。

　韓氏は会談で「テスラを含む米国企業が中国発展の成果を共有することを歓迎する」と述べ、マスク氏は「テスラの対中投資や協力を深め、米中の経済交流に前向きな役割を果たしたい」と応じた。

　韓氏は習近平国家主席の特別代表として就任式に臨む。トランプ氏と蜜月関係にあるマスク氏といち早く対面したことは、習指導部がマスク氏の影響力を重視している表れと言えそうだ。

　マスク氏はテスラの中国事業などを通じて習指導部とも良好な関係を築いており、中国国内には「緩衝材」の役割を期待する声がある。【北京・河津啓介】