豊昇龍、綱取り場所で痛い2敗目 表情厳しく 大相撲初場所

2025/01/19 20:13 

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 ◇大相撲初場所8日目(19日、東京・両国国技館)

 ◇○正代(押し倒し)豊昇龍●

 今場所の好調ぶりを象徴するように厳しい立ち合いを見せた豊昇龍だったが、機転を利かせた正代に屈した。懸賞の束を手に支度部屋でもニッコニコの正代とは対照的に、厳しい表情のまま。綱取り場所での痛い2敗目に、取材に応じることはなかった。

 大関経験者の正代に対し、豊昇龍はここまで11勝5敗。しかし、取組前に八角理事長(元横綱・北勝海)は「勝てる(合口が良い)相手だと気持ちが乗ってこない。中日は疲れが出てくるから」と、忠告していた。

 予感は、悪い意味で的中してしまった。

 体当たりから正代を押し込んだまでは良かった。しかし、正代に右から押し込まれ、反撃を受けた。

 コメントのない豊昇龍の代わりに、正代が解説する。

 「相手の立ち合いが鋭かったけど、(無理に)我慢せずに(体を)ずらした」

 豊昇龍は正代の左を抱えて振ろうとしたが、前に出続けた正代に翻弄(ほんろう)され、最後は腰から土俵下に落ちた。

 2024年11月の九州場所は琴桜との千秋楽相星決戦に敗れ、優勝に準ずる成績を残した豊昇龍。横綱昇進に求められるのは単なる優勝ではなく、高次元の成績での優勝だ。折り返しでの2敗に、粂川審判長(元小結・琴稲妻)は「厳しいと言えば、厳しい」。

 敗戦の重みは、豊昇龍本人が一番よく分かっているはずだ。【岩壁峻】

毎日新聞

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