アラブ諸国、パレスチナ人の「強制移住」拒否 「ガザ復興が重要」

2025/02/01 23:10 

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 エジプトやサウジアラビア、カタールなどのアラブ諸国は1日、カイロで外相らによる会議を開き、パレスチナ自治区ガザ地区の住民の「強制移住」を拒否するとの共同声明を発表した。トランプ米大統領はガザ地区の住民をエジプトやヨルダンなどに移住させるべきだとの考えを示していたが、改めて反対の意思を明確にした。

 エジプトなどは、パレスチナの土地がイスラエルに奪われることにつながるとして、以前からパレスチナ難民の受け入れを拒否してきた。声明では「パレスチナ人が自分たちの土地にとどまることができる形で、ガザ地区の包括的な復興プロセスを実行することが重要だ」と強調。東エルサレムを首都としたパレスチナ国家の樹立による2国家解決を目指す従来の方針を改めて確認した。

 イスラエルが1月末に活動を禁止した国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)については「不可欠で代替できない役割」を果たしているとして、活動を制限することに反対した。

 トランプ氏は1月下旬、ガザの住民をアラブ諸国に移住させる考えを示し、ヨルダンのアブドラ国王との電話協議でもそうした考えを伝えていた。【カイロ金子淳】

毎日新聞

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