ハマスが人質3人を解放 生後9カ月で拉致された男児の父も

2025/02/01 16:07 

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 パレスチナ自治区ガザ地区のイスラム組織ハマスは1日、拘束していた人質の男性3人を解放した。中東の衛星テレビ「アルジャジーラ」などが報じた。イスラエルは引き換えに拘束中のパレスチナ人約180人を釈放する。

 解放されたのは30~60代の男性3人で、うち2人はそれぞれ米国やフランスの国籍を持つ二重国籍者。残る1人は、妻と2人の息子も人質となっており、2023年10月に拉致された時点で息子2人は4歳と生後9カ月だった。妻子は解放されておらず、生死も分かっていない。

 3人のうち2人は南部ハンユニス、1人は北部ガザ市の海沿いで解放され、移送を担う赤十字国際委員会(ICRC)に引き渡された。1月30日にガザで行われた人質解放では、多くの住民が人質の近くまで殺到したため引き渡し作業が難航し、イスラエルが再発防止を要請していた。一方、今回の解放ではいずれの現場でもハマスの戦闘員らが警備や統制にあたり、大きな混乱はなかった。

 1月19日に始まった停戦で、これまでにハマスが解放した人質は、イスラエル人13人、タイ人5人の計18人となった。ハマスは42日間の停戦期間中、計33人の解放に合意しているが、このうち8人はすでに死亡しているとも報じられている。【カイロ金子淳】

毎日新聞

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