クルド・PKK創設者が武装解除・解散を要求 効果は不透明
トルコからの分離・独立を目指し武装闘争を続けてきた少数民族クルドの非合法組織「クルド労働者党(PKK)」の創設者、アブドラ・オジャラン氏は27日、PKKに対して、武装解除をし、解散するように求めた。オジャラン氏は長年、収監されており、現在の指導部にどれだけ影響を与えるかは不透明だが、実現すれば、40年以上続くトルコ政府との闘争は転換点を迎える可能性がある。
オジャラン氏の声明は、クルド系政党の人民平等民主党がイスタンブールで記者会見を開き読み上げた。オジャラン氏は声明の中で、トルコの中でのクルド人の表現の自由などが改善されたことなどを挙げ「私はこの呼びかけの歴史的責任を負う。決定を下せ」と呼びかけた。
ロイター通信によると、PKKは1978年にオジャラン氏が設立。84年からはクルド人国家の樹立を求めて、トルコ政府に対して武装闘争を開始した。武装闘争ではこれまで、4万人以上が死亡。2012年からはトルコ政府との和平交渉が本格化したが、15年に決裂した。昨年10月には首都アンカラ郊外の軍需企業の施設で、PKKのメンバーによる銃撃事件があり、5人が死亡した。
オジャラン氏は、99年、ケニアで逮捕された後に終身刑を受けて、現在はイスタンブールの近くの島で投獄されている。トルコの連立政権に加わる極右政党党首は昨年10月、オジャラン氏がPKKを解体し、暴力を放棄すれば、オジャラン氏を仮釈放することを示唆。PKKによるテロ撲滅を訴えるエルドアン大統領も賛同していた。
オジャラン氏の声明を受けて、エルドアン氏が党首を務める公正発展党の幹部は、PKKが解散すれば、トルコは「足かせから解放される」と述べた。その上で、PKKのメンバーがオジャラン氏の呼びかけに応じるように求めた。
ただ、オジャラン氏の呼びかけにPKKの指導部が応じるかは不透明だ。オジャラン氏は15年にもPKKに対して事実上の武装解除を呼びかける声明を出したが、PKKは応じていなかった。【エルサレム松岡大地】
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