韓国各地で２１～２３日、同時多発的に山火事が発生した。これまでに消防隊員ら４人が死亡し、６人が重軽傷を負った。山林庁の２３日の発表によると、特に被害が深刻な４カ所だけで被災面積は約５６００ヘクタールに達しており、今後さらに拡大する見通し。韓国メディアによると、１５００人以上が避難した。

　空気の乾燥や強風が影響し、北東部の江原道（カンウォンド）から南西部の全羅南道（チョルラナムド）まで、韓国各地の３０カ所以上で山火事が発生した。慶尚南道（キョンサンナムド）山清郡では２２日に消火活動中の消防隊員ら４人が死亡。５人が重傷、１人が軽傷を負った。また慶尚北道（キョンサンプクド）義城郡で２４棟が全焼するなど計３９棟の住宅に被害が出ている。

　多くの地域で２３日夕までに鎮火に至ったものの、大規模な山火事となった山清郡、義城郡などでは消火活動が難航している。被害が深刻な４カ所だけで被災面積は２３日午後１時現在、東京都世田谷区とほぼ同じ計約５６００ヘクタール。韓国政府は消防に加え軍なども投入し、鎮火を急いでいる。【ソウル福岡静哉】