プーチン氏要求の30時間停戦、不調に終わる 非難の応酬で期限切れ
ロシアとウクライナの戦闘を巡り、プーチン露大統領は19日、ロシア正教会の「復活祭」(イースター)に合わせて19日午後6時(日本時間20日午前0時)から30時間、攻撃を停止するよう命じ、ウクライナ側に同調するよう求めた。ウクライナ側もいったん応じる姿勢をみせたが、その後、互いに相手の「停戦破り」を訴える非難の応酬となり、期限の21日午前0時を迎えた。停戦は不調に終わった。
プーチン氏は19日、露軍のゲラシモフ参謀総長に一時停戦を指示し、ウクライナ側も追随するよう一方的に要求した。その上で「我々の決断は和平交渉へのプロセスに参加するウクライナの意志がどれほどのものであるかを示すことになる」と強調した。両国の仲介にあたるトランプ米大統領は最近、停戦交渉の停滞にいらだちを募らせており、ロシア側には不満の矛先をかわしたい思惑もあったとみられる。
一方、ウクライナのゼレンスキー大統領も19日、プーチン氏の発言を受け、X(ツイッター)で停戦を受け入れる考えを表明。実際に停戦が実現した場合は20日以降も延長することを提案した。ただ、攻撃を受ければ反撃するとも言及していた。
しかし、露国防省は20日昼、ウクライナ軍が露軍の陣地に向けて444回にわたり銃や迫撃砲による攻撃を行い、無人機(ドローン)による攻撃も900回に上ったと発表。国境付近の露西部ブリャンスク、クルスク、ベルゴロドの3州への攻撃もあったと主張し、民間人にも死傷者が出たとしてウクライナを非難した。露軍については全ての部隊が停戦を順守したと訴えた。
ペスコフ露大統領報道官は20日夕、停戦延長の可能性について「(プーチン氏から)他に命令はなかった」と話し、延長しない見通しを示した。タス通信が伝えた。
一方、ゼレンスキー氏も、プーチン氏が示した停戦期限が過ぎた21日未明、ウクライナ軍の陣地に対し、全体として1882回の砲撃があり、無人機攻撃も950回以上あったとXに投稿。「ウクライナの行動は対照的であり続ける。停戦には停戦で、ロシアの攻撃には防衛で対抗する。行動は常に言葉より雄弁だ」と皮肉った。【モスクワ山衛守剛】
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