ローマ教皇死去、トランプ米大統領が短い投稿 にじむ対立関係

2025/04/22 01:50 

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 トランプ米大統領は21日、フランシスコ・ローマ教皇が死去したことを受け、自身のソーシャルメディアに「安らかにお眠りください、フランシス教皇!彼と彼を愛した全ての人々に神のご加護がありますように!」と短く投稿した。教皇はトランプ政権による移民政策を批判し、2人は対立関係にあった。

 ローマ教皇は、2016年米大統領選に向けた選挙戦でトランプ氏がメキシコとの南部国境に壁を建設すると主張していたことについて、「壁を作ることだけを考え、橋を作ろうとしない人物はキリスト教徒ではない」などと厳しく批判。トランプ氏は直後の選挙集会で「宗教指導者が人の信仰に疑問を呈するのは恥ずべきことだ」と反撃した。

 対立関係は、25年1月にトランプ氏が大統領に返り咲いてからも続いていた。

 教皇は2月、米国のカトリック教会関係者に宛てた公開書簡で、トランプ政権の不法移民対策を「重大な危機」を生んでいると指摘。貧困や迫害などで母国を離れた移民を強制送還することは「多くの男女、その家族全体の尊厳を損ない、脆弱(ぜいじゃく)で無防備な状態に置く」と批判した。そのうえで「移民や難民を差別し、不必要な苦しみをもたらす物語に屈しないように」と呼びかけた。【ワシントン西田進一郎】

毎日新聞

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