メルツ氏、独首相に選出されない波乱 指名選挙不調は第二次大戦後初
ドイツ連邦議会(下院)は6日、2月の総選挙で最大勢力となった中道右派、キリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)の首相候補、フリードリヒ・メルツCDU党首(69)の首相指名選挙を行った。メルツ氏は中道左派の社会民主党と連立政権を組むことで合意し、選出が確実視されていたが、過半数の承認を得られず、選出されなかった。独メディアによると、首相指名選挙が不調に終わったのは第二次大戦後初めて。
連邦議会は6日、メルツ氏の首相指名選挙の2回目の投票を始めた。選出不調が続けば、大統領の判断で総選挙をやり直す可能性もある。ロシアのウクライナ侵攻やトランプ米政権による関税措置への対応が求められる局面で、独政局の流動化は欧州政治の不安要素になりそうだ。当面はショルツ前首相が首相代行を務める。
CDU・CSUと社民党は4月に連立政権樹立で合意。連邦議会(定数630)で3党の議席は328議席で、選出に必要な過半数(316票)の得票が確実視されていた。
しかし、無記名で行われた6日の投票で、メルツ氏の得票は310票にとどまった。欧州メディアは投票結果について「予想外」「メルツ氏が恥をかいた」と一斉に報じた。
CDUと社民党は、移民・難民政策や社会保障政策で相違点が多い。総選挙で第2党に躍進した「極右」政党「ドイツのための選択肢(AfD)」を政権に入れないため、連立協議で双方が妥協した経緯があったが、党内の一部に反発が残っていたとみられる。
ドイツ基本法(憲法)の規定では、首相指名選挙が不調に終わった場合、14日以内に改めて選挙が行われる。期間内に決まらない場合、もう一度選挙を実施。過半数に届く候補がいない場合、国家元首の大統領が最多得票の候補を首相に指名するか、議会を解散して総選挙を再び実施するかを選ぶ。【ベルリン五十嵐朋子】
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