NY「5番街」 大改造計画に575億円 車線減らし歩行者を主役に

2025/05/22 10:15 

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 米ニューヨーク市のアダムズ市長は21日、中心部の目抜き通り「5番街」の改修計画に総額4億ドル(約575億円)超を投じる方針を発表した。街の活性化のため歩行者中心を掲げて歩道の幅を広げ、一方通行で5車線ある車道は3車線に減らす。

 市によれば、5番街の誕生から約200年の歴史で初めての大規模な改修計画という。片側約4・5メートルの歩道をそれぞれ46%ずつ広げ、夏場の暑さ対策として230本以上の街路樹を植えて日陰を増やす。計画区間にはトランプ大統領のニューヨークでの住居である「トランプタワー」も含まれている。

 改修計画は昨年10月に発表され、この日は予算の総額が明らかにされた。市は「ニューヨーク経済のエンジン」である5番街の地価上昇による固定資産税と周辺店舗の売上税が増えることで、5年程度で費用を回収できる見込みだと説明している。着工は2028年の予定。

 5番街は映画「ティファニーで朝食を」の舞台で有名なティファニー本店など高級店が軒を連ね、世界中から多くの観光客が訪れる。休日のピーク時には1時間あたり最大2万3000人の歩行者が通る一方、小売業からは混雑を避ける買い物客が遠のいているとの指摘もあった。【ニューヨーク八田浩輔】

毎日新聞

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