大エジプト博物館、開館を延期 イスラエル・イラン情勢の悪化で

2025/06/15 00:12 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 エジプト観光・考古省は14日、首都カイロ近郊で7月3日にオープンする予定だった「大エジプト博物館」について、「地域情勢の変化」を理由に開館を延期すると発表した。中東では13日、イスラエルがイランの核施設などを空爆したことを機に紛争が激化しており、治安や観光業への影響を懸念したとみられる。

 博物館はギザの三大ピラミッドのそばにあり、日本の支援で建設された。国際協力機構(JICA)が遺物の修復などで技術協力を行っている。

 単一文明を扱う博物館としては世界最大規模で、2024年10月に試験営業を開始していた。7月にはツタンカーメンの黄金のマスクなども展示され、正式オープンを迎える予定だった。

 発表によると、新たな開館日は決まっていないが、今年10~12月ごろになる見通し。それまでは試験営業期間として観光客の受け入れを続けるという。【カイロ金子淳】

毎日新聞

国際

国際一覧>