イランからの邦人退避、21日に第2弾実施へ 今も現地に200人超

2025/06/20 14:07 

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 岩屋毅外相は20日、激しい交戦が続くイランとイスラエルに居住する邦人と家族計87人が陸路で隣国に退避したと発表した。今回の交戦に伴う政府の退避オペレーションは初めて。現時点でイランには約220人、パレスチナ自治区を含むイスラエルには1000人超の邦人が残っており、退避希望者が残るイランからは21日にも第2弾を実施し、数十人程度が退避する見通し。

 外務省によると、イランの首都テヘランからは19日、66人がバス2台で逃れたが、アゼルバイジャンとの国境が各地から逃れる人で大混雑し、審査に約7時間かかったという。イスラエルの商都テルアビブからは21人がバス1台で退避した。退避した81人の邦人と外国籍の配偶者と子供6人はいずれも健康状態に問題はない。

 岩屋氏は「非常に緊迫した状況だ。政府は最大限の緊張感で邦人保護にあたる」と記者団に述べた。退避先のアゼルバイジャン、ヨルダンは商用便が継続しているため、多くは日本に帰国する予定。アゼルバイジャン入国にはビザが必要だが、イランは通信状態が悪く、取得に時間がかかるケースもあるという。【田所柳子】

毎日新聞

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