イスラエル・イラン停戦発表に「歓迎」相次ぐ 国連安保理会合

2025/06/25 10:39 

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 国連安全保障理事会は24日、イラン核開発をめぐる定例の公開会合を開いた。トランプ米大統領によるイスラエルとイランの停戦合意の発表に歓迎する声が相次いだ。イランの代表は「これまでになく外交(的解決)に近づいている」と述べたが、核開発をめぐる米国との協議再開のめどは立っていない。

 米国のシェイ国連臨時代理大使は会合で、米軍によるイランの核施設への攻撃について「イランの核兵器生産能力を低下させるという限定された目標を効果的に達成した」と報告。イスラエルとイランの停戦合意について、「イランがこの平和と繁栄の機会をつかみ、国際的な義務を順守するよう促す必要がある」と訴えた。

 これに対し、核開発を「平和利用」目的だと主張してきたイランのイラバニ大使は、米国とイスラエルによる攻撃を「犯罪的な侵略」と改めて非難し、イスラエルとの停戦合意で仲介役を務めたカタールに謝意を示した。「外交と対話こそが、不必要な危機を解決に導く唯一の道」だと強調した。

 イランの友好国で、停戦を求める決議案を用意している中国とロシアの代表からは、今回の停戦合意への直接的な評価は聞かれなかった。中国は、トランプ政権1期目の2018年にイラン核合意から一方的に離脱した米国に今回の危機の発端があると非難した。【ニューヨーク八田浩輔】

毎日新聞

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