トランプ氏「来週、イランと協議」 空爆後初 何らかの合意も示唆

2025/06/26 04:43 

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 トランプ米大統領は25日、北大西洋条約機構(NATO)首脳会議が開かれたオランダ・ハーグで記者会見した。イスラエルとイランの停戦に関し、「戦争は終わった。双方が再び攻撃し合うことはないだろう」と述べた。そのうえで、イランと核開発問題などについて「来週協議する」との考えを示した。イランと米国の交渉が実現すれば、米軍が米東部時間21日にイランを空爆して以降、初めて。トランプ氏は何らかの合意に署名する可能性にも言及した。

 トランプ政権は4月以降、イランと核開発問題を巡って協議を重ねてきた。6回目の協議が今月15日に予定されていたが、イスラエルが13日にイラン攻撃を始め、中止された。

 トランプ氏は会見で、米軍によるイラン核施設への空爆で「イランのウラン濃縮能力を破壊した」と主張。「米国はイランが核を持たないという声明を出すよう求めると思う」と話す一方、イランが応じる可能性は低いとの見方を示した。また、「核施設を破壊したのでイランはいずれにせよ核を持つことができない」とも語り、イランの核開発計画を認めない考えに変わりがないことも強調した。

 また、米情報機関の初期段階の分析を基に、米軍の空爆による核施設への被害が限定的だった可能性があると指摘する報道に対しては「フェイク(うその)ニュースだ。(空爆で)激しい打撃を与えた」と反論。米国が原爆を投下した広島と長崎にも言及し、「方法は違うが、壊滅によって戦争が終わった」と訴えた。

 イランとイスラエルは日本時間25日午後1時ごろに「公式な停戦」を迎えるとされていた。【ワシントン金寿英】

毎日新聞

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