トランプ氏、ウクライナにパトリオット追加供与へ 費用は「EUで」

2025/07/14 10:59 

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 トランプ米大統領は13日、ウクライナに防空システム「パトリオット」を追加供与する考えを明かした。ロシアのプーチン大統領を「口では優しいが、夜になると皆を爆撃する。それは好きではない」と改めて批判し、ウクライナに「切実に必要とされているパトリオットを送る」と述べた。首都ワシントン近郊で記者団に語った。

 トランプ氏は、ウクライナに送るパトリオットの数は「まだ決めていない」としたが、ウクライナを守るために必要なものだとの認識を示した。その費用については、米国ではなく、欧州連合(EU)が負担すると述べた。また、北大西洋条約機構(NATO)のルッテ事務総長と14日に会談する予定という。

 トランプ氏は大統領に返り咲いて以降、プーチン氏と6回にわたって電話で協議してきた。しかし、停戦交渉で強硬姿勢を崩さないプーチン氏への不満を募らせている。

 7月3日の協議では、軍事行動の早期停止を求めたトランプ氏に対し、プーチン氏がこれに応じない姿勢を示した模様だ。トランプ氏は8日の閣議で「我々はプーチンから数多くのでたらめを聞かされている」「プーチンに不満を持っている。彼は多くの人々を殺しているからだ」と批判のトーンを強め、連邦議会で準備が進む追加制裁法案についても「真剣に検討している」と述べていた。

 一方、ウクライナへの武器支援については、7月初めに停止した一部の武器供給を再開することを既に承認した。パトリオットの追加供与については、9日に「とても高価だが、検討している」と記者団に語っていた。【ワシントン西田進一郎】

毎日新聞

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