フィリピン公船、中国海警局による放水で1人負傷 スカボロー礁周辺

2025/09/17 12:38 

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 フィリピン沿岸警備隊は16日、南シナ海のスカボロー礁(中国名・黄岩島)周辺で、漁業者へ燃料や物資の支援をしていた漁業水産資源局の船舶が、中国海警局の船から約30分間にわたり放水されるなどの妨害行為を受けたと発表した。放水で窓ガラスが破損し、職員1人が負傷したという。

 一方、中国海警局は同日、スカボロー礁付近で比公船10隻以上が「不法侵入」したため、放水などの措置を講じたと発表した。比側による故意の衝突もあったと訴え、「重大な挑発行為で、責任は全て比側にある」と主張した。

 スカボロー礁はフィリピンの排他的経済水域(EEZ)内にある。しかし、中国政府は今月、ここに「国家級自然保護区」を設置することを承認したと発表するなど、実効支配の動きを強めている。【バンコク国本愛】

毎日新聞

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