中国大使が台湾代表の退席要求 日本大使が拒否 デンマークで2月

2025/09/17 20:51 

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 台湾の外交部(外務省に相当)は16日、今年2月に在デンマーク日本大使館が開いた天皇誕生日祝賀レセプションで、現地の中国大使が台湾代表の退席を日本側に要求する場面があったとし、「国際的な活動で求められる礼節を無視した」と非難した。

 デンマーク紙が14日に経緯を報じ、外交部が記者会見で認めた。

 外交部などによると、日本大使公邸で開かれたレセプションで、中国の王雪峰大使が鄭栄俊駐デンマーク台北代表処代表(大使に相当)が出席しているのを見て、日本側に退席させるよう要求。日本側が断ると、鄭氏を指さして不満を示して会場を離れたという。

 在デンマーク日本大使館は毎日新聞の取材に対して、宇山秀樹大使が会場内で王大使から抗議を受けたが、受け入れなかったと説明した。同代表処を経済文化団体の一つとして招待していて、過去にも招待した例があるといい、「主権国家として、誰を招くかは当館の判断だ」と述べた。

 レセプションにはデンマーク政府関係者やビジネス界、各国外交団など約200人が出席した。

 台湾はデンマークや日本との間には正式な外交関係はなく、現地の台北代表処が実務関係を扱っている。【台北・林哲平】

毎日新聞

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