台風18号で洪水の台湾 泥の中で捜索続く 日本からの支援も開始

2025/09/25 21:36 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 台風18号に伴う大雨で洪水が発生した台湾東部・花蓮県では、住宅地に泥が厚く積み重なる悪条件の中で捜索活動が続いている。日本のNPOによる現地支援も始まった。

 台湾当局によると、25日時点の死者は14人で、22人の行方がわからなくなっている。一時17人が死亡したと発表したが、重複があり修正した。

 被害が集中した同県光復郷では、23日午後に近くを流れる川の上流にあるせき止め湖からあふれた水が流れ込んだ。台湾メディアによるとせき止め湖から集落まで約10キロと近いため、突然の濁流で逃げ遅れ、住宅に取り残された人が多かった。

 被災地では台湾各地から集まった捜索隊が活動。24日には泥水に囲まれた平屋建て住宅に取り残された6歳の少女が発見され、捜索隊が屋根に穴を開けて救出した。

 内政部消防署(消防庁に相当)幹部は25日、これまでに633人を救出したとし、「土砂が積み重なっていて(被災住宅の扉が開かず)壊さなければならない」と大量の土砂が捜索活動の妨げになっていると述べた。

 国際人道支援を行う認定NPO法人「ピースウィンズ・ジャパン」(広島県神石高原町)は24日に台湾法人の職員らが現地に入り、タオルなど100セットを避難所に届けた。日本から向かった職員らと協力して、感染症対策など衛生支援を行う。同法人は台湾の民間団体と協定を結び、合同で災害訓練を行っている。【台北・林哲平】

毎日新聞

国際

国際一覧>

写真ニュース