ガザの「もう存在しない日常」、神戸で体感 16日まで写真展開催

2025/10/14 17:52 

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 パレスチナ・イスラエルを長年取材してきた大阪市在住のジャーナリスト、藤原亮司さんが撮ったガザ地区の写真展「もう存在しないガザの日常」が16日まで、神戸市中央区の神戸学院大ポートアイランド第1キャンパスで開かれている。入場無料。

 海で遊んだり、店で食事を作ったりする様子など、イスラエルの侵攻で失われた日常を写した約30点が並ぶ。また取材映像も上映。2009年1月にあったイスラエル軍によるガザ地区侵攻で、突然自宅に来たイスラエル兵に父と4歳の弟を撃ち殺された15歳の少年が、当時の様子を振り返り、砂浜にパレスチナの地図を描く様子は胸に迫る。イスラエル軍は進軍ルートを確保するため、近所にいた21人を殺したという。23年10月に始まったガザ地区侵攻よりも前から、こうした理不尽な殺人が起きていることを映像が伝える。

 京都市から来た40代の女性は「23年10月以前からイスラエルに抑圧され、権利が奪われていたことが分かる。その中でも人としての尊厳を持って生きる日常があったのに、今ではそれすら奪われている」と話した。【矢追健介】

毎日新聞

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