トランプ氏、中国からの食用油の輸入停止検討 米国産大豆巡り不満

2025/10/15 10:40 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 トランプ米大統領は14日、自身のソーシャルメディアで、中国からの食用油の輸入停止を検討していると表明した。関税交渉後の5月以降、中国が米国産大豆の輸入を止めていることへの対抗措置。輸入停止をちらつかせることで、中国側の譲歩を引き出す狙いがあるとみられる。

 トランプ氏は投稿で「中国が意図的に米国の大豆を買わず、米国の大豆農家を困難に陥れているのは経済的な敵対行為だ」と非難。「食用油は自国で容易に生産できる。中国から買う必要がない」として、報復措置の検討を明らかにした。

 トランプ氏は今月1日の投稿でも、中国が米国産大豆を買わないことに不満を示した。この際、今月末に韓国で予定している中国の習近平国家主席との会談で「主要議題は大豆になる」との見通しを記した。

 米メディアによると、中国は5月以降、米国産大豆の輸入を完全に停止し、アルゼンチンやブラジルから大豆を調達している。

 米国の大豆農家は、来年の中間選挙で共和党にとってカギを握る中西部に多い。トランプ氏は関税収入の一部について、苦境に立たされた農家への支援に充てる考えを示している。支援額は100億~140億ドル(約1兆5000億~2兆1000億円)に上るとの報道もある。【ワシントン浅川大樹】

毎日新聞

国際

国際一覧>

写真ニュース