トランプ米大統領は２０日、今月末にも実施される米中首脳会談に関し、台湾を巡る問題も議題になるとの見通しを示した。

　ホワイトハウスで記者団から、貿易交渉での合意の見返りに台湾への立場で譲歩する可能性を問われ、「議題の一つになるだろうが、今は話したくない」と語った。

　また、中国が台湾に侵攻する可能性についても「中国はそんなことは望んでいない」との見方を示した。

　トランプ氏と中国の習近平国家主席は、韓国・慶州で３１日から始まるアジア太平洋経済協力会議（ＡＰＥＣ）首脳会議に合わせて会談する予定だ。

　米紙ウォール・ストリート・ジャーナルによると、中国側は、貿易交渉での合意を目指すトランプ氏に対し、台湾問題で譲歩を迫る好機とみているという。

　トランプ氏は「我々は、習氏と非常に公平な合意をまとめられるだろう」と主張した。台湾問題についても「（中国と）我々はうまくやっていけると思う。台湾が習氏にとって重要ではないということではなく、恐らく重要だが、何かが起こるとは思わない」との見方を示した。【ワシントン松井聡】