高市内閣が21日午後発足、初の女性首相 入閣が予想される顔ぶれは

2025/10/21 11:25 

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 自民党の高市早苗総裁は21日午後、衆院本会議の首相指名選挙で第104代首相に選出される。日本初の女性首相が誕生する。公明党の連立離脱表明後、自民は日本維新の会と連立政権を樹立することで合意しており、新たな枠組みでの政権がスタートする。高市氏は首相選出後、直ちに組閣に着手。皇居での首相任命式と閣僚認証式を経て高市内閣を発足させる。

 高市氏は21日午前の党役員会で首相指名選挙について「なんとか勝ち取って、与党として政策をスピーディーに進めていく」と意気込みを語った。

 維新は閣僚を出さず、政策協定に基づいて政権運営に協力する「閣外協力」にとどめる。

 高市氏は首相に選出された場合の閣僚人事で、片山さつき元地方創生担当相を財務相に起用する調整に入った。片山氏は旧大蔵省出身で当選衆院1回、参院3回。経済安全保障担当相には小野田紀美参院議員を充てる方向だ。小野田氏は法務、防衛政務官などを務め、初入閣となる。また、石破茂政権で日米関税交渉を担当した赤沢亮正経済再生担当相を経済産業相として起用する調整をしている。

 内閣の要となる官房長官には木原稔前防衛相を起用する方針。党総裁選を争った林芳正官房長官を総務相、茂木敏充元幹事長を外相、小泉進次郎農相を防衛相にそれぞれ充てる方向で調整している。

 赤間二郎衆院議員、黄川田仁志衆院議員、牧野京夫参院議院運営委員長、松本洋平衆院議員、平口洋衆院議員も初入閣する見通しだ。

 高市氏は今月4日の自民党総裁選で勝利し、第29代総裁に選出された。しかし、四半世紀にわたって自民と連立を組んできた公明が10日、企業・団体献金の規制強化などを巡って高市氏から十分な回答を得られなかったとして連立離脱を表明。立憲民主党、維新、国民民主党の主要野党3党が首相候補を一本化すれば、衆院では自民単独での議席数を上回ることになり、各党間の多数派工作が活発化した。

 野党の一本化がまとまらないなか、自民は維新の連立入りを視野に、政策協議を実施。両党は20日に衆院議員定数の削減など12項目にわたる政策協議をとりまとめ、連立政権を樹立することで合意した。連立合意を受け、維新は首相指名選挙で1回目から高市氏に投票すると決定した。このほか無所属の4衆院議員が高市氏に投票する見通しで、維新から離脱者が出なければ、議決が優先される衆院の1回目の投票で過半数(233議席)を超えて選出される公算が大きい。【飼手勇介】

 ◇入閣が予想される顔ぶれ

総務    林  芳正(64)

外務    茂木 敏充(70)

財務    片山さつき(66)

経済産業  赤沢 亮正(64)

防衛    小泉進次郎(44)

官房    木原  稔(56)

経済安保  小野田紀美(42)

ポスト未定 赤間 二郎(57)

ポスト未定 黄川田仁志(55)

ポスト未定 牧野 京夫(66)

ポスト未定 松本 洋平(52)

ポスト未定 平口  洋(77)

毎日新聞

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