トランプ氏、豪州への原潜導入計画の推進を明言 対中抑止を重視

2025/10/21 11:10 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 トランプ米大統領は20日、オーストラリアのアルバニージー首相とホワイトハウスで会談し、米英豪の安全保障枠組み「AUKUS(オーカス)」の合意に基づき、豪州への原子力潜水艦導入計画を推進すると述べた。

 トランプ氏は「合意はだいぶ前にできたが、進展が遅かった。今、まさにそのプロセスが始まり、非常に急速に進展している」と強調。対中抑止でAUKUSは重要か記者に問われると、「そう思う」と応じた。

 アルバニージー氏は「AUKUSは私たちにとってとても重要で、原潜は核心的な役割を果たす」と述べ、謝意を示した。

 軍事力を急速に拡大する中国を念頭に置いた米英豪の3カ国は、バイデン前政権下の2023年、AUKUSの合意に基づいた豪州の原潜導入計画を発表した。

 30年代前半に豪州が米バージニア級原潜を最大5隻購入し、その後、米英豪が次世代型原潜を共同開発するとしていた。

 だが欧米メディアは、トランプ政権発足後に米国防総省が計画の見直しを進めていると報道。コルビー国防次官(政策担当)が台湾有事を巡り、自国の十分な原潜確保に懸念を示していた。【ワシントン金寿英】

毎日新聞

国際

国際一覧>