トランプ氏、最高裁敗訴なら代替措置の意向 「相互関税」巡る訴訟

2025/11/07 12:14 

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 トランプ米大統領は6日、連邦最高裁で審理中の「相互関税」などの合法性を巡る訴訟で敗訴した場合、代替措置を講じる意向を示した。ホワイトハウスで記者団の取材に語った。具体策への言及はなかったが、トランプ政権の通商政策の中核である関税措置を継続するため、根拠となる法律の差し替えを検討する可能性もある。

 トランプ氏は、政権側に不利な判決が出た場合の対応を問われ、「仮定の議論には応じたくない」とする一方で、「第2プランも練る必要があるだろう」とも述べた。

 関税を武器に相手国に対し、米国に有利な形で貿易措置の見直しを実現できたとし、仮に合意が破綻すれば「米国にとっては壊滅的だ」と強調した。

 トランプ氏は国際緊急経済権限法(IEEPA)に基づく緊急事態を宣言する形で「相互関税」などを発動している。今回の訴訟では、大統領の緊急時の権限が関税にまで及ぶかが主な争点となっている。

 最高裁が5日に開いた口頭弁論では、リベラル派だけでなく多数を占める保守派の判事も「トランプ関税」の正当性に懐疑的な見方を示した。トランプ氏は6日、「昨日は非常にうまくいった」と楽観的な受け止めを示している。政権側は迅速な審理を最高裁側に求めており、年内にも判断が示される可能性がある。【ワシントン浅川大樹】

毎日新聞

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