米空港、国内線で減便開始 7日は1000便超 政府機関閉鎖の影響

2025/11/08 12:18 

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 米運輸省は7日、連邦政府機関の一部閉鎖を受けた措置として、全米の主要40空港で国内線定期便の減便を始めた。削減率は7日は4%で、段階的に上がって14日までに10%になる予定。ダフィー運輸長官は7日、このまま一部閉鎖が続けば最大20%の減便措置をとる可能性に言及した。国際線は対象外だ。

 運航情報サイト「フライト・アウェア」によると、7日は夕方までに米国内の空港を発着する1000便を超える航空機が欠航したという。ダフィー氏はイベントで「このまま(政府機関の一部閉鎖が)続けば、出勤できないと判断する管理職が増える」とし、削減率について「15%や20%になる可能性もある」と語った。

 10月1日に始まった政府機関の一部閉鎖により、米国内では航空管制官1万3000人と運輸安全局職員約5万人が無給での勤務を強いられている。欠勤や離職者の増加によって人員不足が発生し、航空便の運休や遅延が各地で起きている。

 このため、連邦航空局(FAA)は5日、勤務を続ける航空管制官らの負担を軽減し、人員不足に伴うリスクを軽減するため、7日から主要空港で減便措置を導入すると発表した。

 対象は、南部ジョージア州アトランタ▽南部テキサス州ダラス▽西部カリフォルニア州ロサンゼルス▽中西部イリノイ州シカゴ――などにある主要な40空港に上る。

 米国では、11月下旬に感謝祭に伴う大型連休を控えている。連邦予算を巡って与野党が合意を見いだせない状況が続けば、混乱が拡大する可能性がある。【ワシントン西田進一郎】

毎日新聞

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