イスラエル軍、ハマス幹部を狙いガザ空爆 5人死亡、形骸化する停戦

2025/12/14 10:12 

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 イスラエル軍は13日、パレスチナ自治区ガザ地区北部ガザ市で、イスラム組織ハマス幹部を狙い空爆を実施したと明らかにした。中東の衛星テレビ「アルジャジーラ」によると、少なくとも5人が死亡した。ガザ地区では10月に停戦合意したものの、連日のように衝突が続いており、停戦が形骸化しつつある。

 イスラエル軍は、標的にしたハマス幹部は死亡したと発表。軍は、この幹部がハマスの軍事力再建を主導し、イスラエルへの攻撃を計画していたと主張した。ガザ地区では13日、空爆前に、イスラエル軍の兵士2人がハマスの軍事インフラを破壊中、設置された起爆装置で軽傷を負っており、イスラエルのネタニヤフ首相は、空爆は報復だったと攻撃を正当化した。

 これに対して、ハマスは、イスラエル軍の空爆について「明らかな停戦合意違反だ」と反発。仲介国に対して、イスラエルの行動を抑制するための即時の行動を求めた。幹部の安否は明らかにしていない。

 ガザ保健当局によると、10月の停戦合意以降のガザ側の死者は少なくとも386人。2023年10月の戦闘開始以来のガザ側の死者数は7万654人に上っている。【エルサレム松岡大地】

毎日新聞

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