「殺害は止まったと聞いた」 イランデモ巡りトランプ氏、処刑も否定
トランプ米大統領は14日、多数の死傷者が出ているイランの反政府デモについて、「(イラン当局による)殺害は止まったと聞いた」と述べた。拘束されたデモ参加者についても、処刑は実行されないとの見方を示した。ホワイトハウスで記者団に対し、「非常に重要な情報源」からの報告だとして語った。
トランプ氏はこれまでイラン当局が市民を殺害すれば軍事介入も辞さない構えを示してきたが、この日は、その可能性について明言しなかった。
これに先立ち、米紙ワシントン・ポストは14日、米軍が中東の最大の拠点としているアルウデイド空軍基地から一部要員の撤収を始めたと報じた。米国が昨年6月に実施したイランの核施設への攻撃の直前にも、報復に備えて同様の措置が取られており、今回も軍事行動に踏み切る可能性が取り沙汰されている。
反政府デモでは、2000人以上が死亡し、1万人以上が拘束されているとの情報がある。米政権は軍事攻撃のほかに、サイバー作戦などを検討してきた。トランプ氏は13日、自身のソーシャルメディアで、「抗議を続けろ。(政府)機関を掌握せよ」などと呼びかけ、「支援が向かっている」と強調した。
さらに、米CBSテレビのインタビューで、イラン当局が拘束者を処刑した場合、「非常に強力な行動」を取るとも述べていた。
一方、イラン側は、米国が攻撃に踏み切った場合は反撃するとしてけん制。米側には、軍事介入がかえってイラン政府への支持を高めるとの見方もある。
緊張が続く中、米NBCテレビによると、イスラエルとアラブ諸国の当局者が、米政権に対し、当面はイランへの軍事攻撃を控えるよう要請した。体制打倒に向けて、軍事行動は現時点では効果的ではないと判断しているという。
米シンクタンク「戦争研究所」によると、8日には27州で156件のデモが確認されたが、13日には6州で7件にとどまった。デモは縮小傾向にある可能性がある。イランのアラグチ外相も米FOXニュースで「状況は落ち着いている。我々は完全に掌握している」と述べた。【ワシントン松井聡、エルサレム松岡大地】
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