米、ホルムズ開放に向けて欧州同盟国に圧力 名指し批判で溝も
ヘグセス米国防長官は3月31日、国防総省で記者会見し、イランによる事実上の封鎖が続くホルムズ海峡の開放に向け「世界の国々は立ち上がる準備をすべきだ」と述べ、各国に貢献を求めた。トランプ米大統領も同日、自身のソーシャルメディア(SNS)で、対イラン軍事作戦に協力しない国として英国とフランスを名指しで批判しており、欧州の同盟国に協力を要求した。
ロイター通信によると、フランスは先週末、軍事物資を積んでイスラエルに向かっていた米国の航空機の領空使用を拒否。イタリアも先週、中東に向かう米軍機がシチリア島の空軍基地を使用することを認めなかったという。イランでの戦闘を巡り、米欧の溝が深まっている可能性がある。
トランプ氏はSNSで、英国が協力を拒否したと主張し、「米国はこれ以上助けない。自分たちで石油を確保しに行け!」と投稿。その数分後にはフランスが領空の使用を拒否したことにも触れ、「非常に役に立たない」と強調。一部の欧州諸国への不満をあらわにした。
これについてヘグセス氏は「世界には一歩踏み出すべき国々がある。米海軍だけではない」と述べ、トランプ氏の投稿に理解を示した。その上で、トランプ氏が「イランの脅威に対処するために、自由世界を代表して重労働を引き受けている」と指摘。イランが米側の要求に応じなければ、米軍は「より激しい攻撃を続ける」とし、「今後数日間が決定的になる」と警告した。
フランス大統領府はトランプ氏の投稿について「驚いている」と表明し、「フランスは当初からの立場を変えていない」と述べた。 一方、イランのアラグチ外相は31日、中東の衛星テレビ「アルジャジーラ」に対して、米国のウィットコフ中東担当特使から直接メッセージを受け取ったと明らかにした。ただ、「我々が交渉していることを意味しているのではない」とも語り、慎重な姿勢を示した。
イランでは激しい空爆が続いている。米軍制服組トップのケイン統合参謀本部議長は31日の記者会見で、「航空優勢を拡大している」として、イラン上空でB52爆撃機の飛行を始めたと明らかにした。また、イスラエル軍は31日、過去24時間以内にミサイルの発射台などに向けて230回以上の空爆を実施したと発表した。アラグチ氏によると、イランの製薬会社が攻撃を受けたという。これを受け、精鋭軍事組織・イラン革命防衛隊は報復として、4月1日からIT大手のグーグルや電気自動車(EV)大手テスラなどの米企業を標的にすると警告した。【ワシントン金寿英、エルサレム松岡大地】
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