ロシアの石油輸出能力「2割停止」との報道 ウクライナの攻撃で

2026/04/04 07:22 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 イラン情勢を巡って油価が高騰する中、エネルギー資源大国・ロシアの石油輸出能力に異変が生じている。敵対するウクライナからの攻撃で輸出拠点が打撃を受けたためだ。ロイター通信は、ロシアの輸出能力の少なくとも20%が稼働停止状態にあるとして、減産の可能性を報じた。

 ウクライナは3月下旬、バルト海に面した露北西部レニングラード州の複数の石油輸出拠点を無人航空機(ドローン)で攻撃し、火災を引き起こした。ウクライナ側としては、露軍による地上攻撃と都市部への空爆が続く状況下で、露側に経済的な痛手を負わせる狙いだ。

 それまで、中東危機による石油供給の急減を受け、米国が3月中旬に露産石油に対する制裁を一部解除するなど、ロシアにとっては好機となっていた。

 ロイターは4月2日、関係者の話として、ウクライナ側のドローン攻撃を受けて露国内のパイプラインと貯蔵施設が石油で満杯になりつつあると報じた。過剰供給を防ぐため、一部の油田で減産が必要になるとの見方が出ているという。

 タス通信の報道では、一連の攻撃について、ペスコフ露大統領報道官は3月末、「国内の重要インフラは防護されているが、テロ攻撃から100%安全とは言えない」と言及した。プーチン政権内でも危機感が高まっているとみられる。

 露産石油の輸出では、ウクライナ経由で欧州へ送る「ドルジバ・パイプライン」も、今年1月にロシアによるとされる攻撃で損傷。その後、輸送が止まっている。

 こうした中、露政府は4月からガソリンの輸出制限を始めた。昨年秋、ウクライナによる製油施設への攻撃を受け、一部地域でガソリン不足となった事態などを踏まえた予防措置とみられる。【モスクワ真野森作】

毎日新聞

国際

国際一覧>