アフリカ勢躍進に中国の影?「支援の成果」自賛も サッカーW杯
サッカー・ワールドカップ(W杯)北中米3カ国大会でのアフリカ勢の躍進に中国が沸いている。優勝候補のアルゼンチンと死闘を繰り広げたカボベルデなどをスタジアム建設などで支えてきたという自負があるためだ。ただ、自国による支援の成果とアピールする一方で、過度な自賛には冷ややかな声もある。
◇カボベルデ旋風に興奮
「中国はカボベルデを含むアフリカ諸国のスポーツ発展にあらゆる支援を提供してきた。アフリカのアスリートが国際舞台でさらに大きな成功を収めることを楽しみにしている」
中国国家国際発展協力署の湯瑛報道官は6月30日の記者会見でこう述べた。
今回のW杯にはアフリカから10カ国が出場、うち9カ国が決勝トーナメントに進出し旋風を巻き起こしている。
中国はアフリカ各国のサッカーを含むスポーツのインフラ建設などに長年携わってきた。
中国メディアによると、中国による対外無償支援の一環で2014年にカボベルデ初の本格的なスタジアムが完成、その後の運用も中国が支援した。25年10月に同国がW杯初出場を決めた舞台ともなった。
決勝トーナメントでノルウェーに善戦したコートジボワールでも、中国の支援で少なくとも三つのスタジアムが建てられたという。過去50年間でアフリカ大陸全体に100以上のスタジアムを建設したとされる。
カボベルデがグループリーグで強豪スペインと引き分けた際には、中国メディアで中国の貢献が強調され、SNSの「微博」でもトレンド入り。香港英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポストは「中国のスタジアム外交はカボベルデで最も劇的な成果を達成した」と伝えた。
◇冷静な意見も
一方、香港メディア星島日報(電子版)は3日、「(アフリカの躍進は)中国が一定の役割を果たしたのは事実だが、それだけでは説明できない」と強調。カボベルデの選手の多くが海外出身で欧州の2部リーグでプレーしていると指摘し「欧州の成熟した育成システムが国際的なプレーヤーを育てた」と分析した。
中国がスポーツ分野でアフリカ支援を続けるのは、資源開発や貿易などで各国との関係を深めようという外交的な狙いもある。
現在も、27年のアフリカ選手権開催地の一つであるタンザニアで中国企業によるメインスタジアムの建設が進んでいる。【北京・松倉佑輔】
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