イラン前最高指導者ハメネイ師の国葬始まる 国家の結束誇示か
米国とイスラエルの軍事作戦で殺害されたイランの前最高指導者アリ・ハメネイ師の国葬が4日、首都テヘランで始まった。死後間も無く葬儀が準備されたが、攻撃が継続したことから延期。死後4カ月という異例のタイミングでの実施となった。
テヘランでは厳戒態勢が敷かれる中、ハメネイ師のひつぎが安置された大規模礼拝施設「モサラ」に喪服姿の大勢の市民が弔問に訪れた。7、8日にはイスラム教シーア派の聖地・中部コムやシーア派が多数派の隣国イラクでも式典が行われる。最終日の9日に故郷であるイラン北東部マシュハドで埋葬される。
イラン当局は約2000万人の参列を見込む。地元メディアなどによると、参列者の滞在先として5000校以上の学校が開放され、ホテルの宿泊料金も引き下げられた。多数の国民を「動員」することで体制への忠誠や国家の結束を誇示する狙いがあるとみられる。
ハメネイ師は2月28日、テヘランの邸宅敷地内で空爆を受けて死亡。葬儀では犠牲になった娘や孫ら家族3人のほか、ハメネイ師の後継に選出された次男、モジタバ師の妻のひつぎも並べられた。モジタバ師は、「安全上の懸念」から一連の国葬行事には出席しないとみられている。
国葬に先立つ3日には、約100カ国の政府要人らが弔問に訪れた。中東の衛星テレビ「アルジャジーラ」によると、参列者の多くは中国やパキスタンなどイランの友好国の代表者らで、欧州などの国は招待されなかったという。
イランは仲介国を通じて米国との協議を続けているが、国葬の間は中断される。トランプ米大統領は「我々は親切だから、葬儀のために1週間の猶予を与える」と述べた。【カイロ古川幸奈】
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