トランプ氏、対イラン作戦拡大も カーグ島・核施設攻撃を検討か
米軍は15日、5日連続となる対イランの攻撃を実施した。ホルムズ海峡に浮かぶ大トンブ島の巡航ミサイル発射施設などを攻撃したほか、その後にこの日2回目となる攻撃も行った。また、中央軍によると、米側が実施しているイランの港湾封鎖に反してイランの石油積み出し拠点であるカーグ島に向かっていた石油タンカーをミサイルで攻撃し、航行不能にしたという。
米紙ウォール・ストリート・ジャーナルによると、トランプ米大統領と米政権高官は14日、地上部隊を派遣してカーグ島を制圧する作戦や、地下核施設への攻撃について協議した。軍事作戦の拡大によるイランへの圧力強化を検討している可能性がある。
一方、トランプ氏は15日、自身のソーシャルメディアで、イランに「拘束」されていた米国人女性の出国が許可されたとし、「米国はイランの善意に感謝する」と投稿した。詳細は不明だが、イランは拘束した人物の解放を外交取引の手段として使ってきた経緯がある。
こうした中、イランのガリバフ国会議長は15日、声明を発表し、国益の実現のために外交手段も活用するとしつつ、「イランが(米国との)覚書から利益を得られないのであれば、我々が合意を順守する理由はない」と主張した。イラン外務省のバガイ報道官も同日、記者団の取材に「現在米国との交渉の予定はなく、国の防衛に注力している」と発言した。
イランはホルムズ海峡での管理を主導する構えを鮮明にしている。イランメディアは15日、過去24時間で精鋭軍事組織・革命防衛隊が、イランの許可を得ずに通過しようとした船舶2隻に「警告射撃」を行ったと報じた。
イランでは米軍の攻撃による被害が拡大している模様だ。中東の衛星テレビ「アルジャジーラ」によると、7月以降の米軍の攻撃で少なくとも35人が死亡、300人が負傷した。死傷者の大半は南部の州で報告されているという。
米側がイランに攻撃を行い譲歩を引き出そうとするのは、6月の戦闘終結に関する覚書の署名前と同じ構図だ。ただ、イランはこれまで譲歩してこなかった経緯があり、先行きは混沌(こんとん)としている。【ワシントン松井聡、ニューデリー松本紫帆】
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