「なぜ択捉に」 プーチン氏の北方領土訪問、元島民に動揺広がる

2026/08/13 15:08 

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 ロシアのプーチン大統領が13日、北方領土・択捉島を訪問したことを受け、北海道内では元島民や関係団体に動揺の声が広がった。

 終戦後に択捉島から北海道に引き揚げる船の中で誕生した北海道根室市の佐藤寿郎さん(78)は報道でプーチン氏の訪問を知り、「衝撃を受けた」と言葉を失った。

 「高市政権の外交がうまくいっているようには感じられず、『もう返ってこないのではないか』という思いが強くなる」と領土返還交渉の先行きを案じた。

 根室市在住で、かつて択捉島で暮らした女性(89)は「なんで択捉島に……。悲しくショックだった」と心境を明かし、「8月15日の終戦記念日を目前にした訪問にも何らかの意図を感じる」と話した。

 北方領土の元島民と家族らでつくる千島歯舞諸島居住者連盟の森弘樹専務理事(64)は「今までの取り組みを無にしかねない」と語気を強めた。

 連盟によると、北方領土の元島民と、現在北方領土に住むロシア国籍の住民は、新型コロナウイルスの流行やロシアによるウクライナ侵攻の前まで、北方領土と北海道を相互に訪問する「ビザなし交流」を重ねてきた。

 森さんは「民間レベルで親しみのある関係作りを進め、問題の平和的な解決をしようと取り組んできた」とするが、ビザなし交流は中断している。ただでさえ日露関係が混迷している中でのプーチン氏の北方領土訪問に、森さんは「まったく意味が理解できない」と非難した。

 根室市の石垣雅敏市長は「81年間北方領土返還を訴えてきた『原点の地』の市民として返還を願う思いを逆なでするものであり強い憤りを感じる。政府には一日も早い北方墓参の再開をはじめ、平和条約交渉再開に向けあらゆる努力をお願いする」とのコメントを出した。【森原彩子、和田幸栞、平山公崇】

毎日新聞

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