紅海から石油輸出の重要インフラで煙 エネルギー供給に影響恐れ

2026/09/11 23:18 

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 ロイター通信は11日、イランが支援するイエメンの武装組織フーシ派が、海運の要衝・バベルマンデブ海峡に面するイエメン南西部モカやドゥバブ、さらには沖合にある島々に電撃的な速度で進軍していると報じた。海峡に浮かぶ戦略拠点、ペリム島も掌握した模様だ。フーシ派がバベルマンデブ海峡を管理下に置くことになった場合、ペルシャ湾だけでなく紅海側でもイランの影響力が強まる可能性が出ている。

 すでにイエメン政府軍はペリム島を引き払ったと複数のイエメン政府関係者がロイター通信に語った。サウジアラビアはイラン戦争後、紅海ルートを活用して原油を輸出しており、大きな打撃を受ける恐れがある。ロイター通信によると、今回の一連の進軍はイランの精鋭軍事組織・革命防衛隊の指示を受けたものだという。

 またロイター通信は、10日の衛星画像でサウジの東岸から紅海の沿岸都市ヤンブーを結ぶ石油のパイプライン付近から煙が上がっているのが確認されたと報じた。サウジからコメントは発表されていないが、パイプラインは、ホルムズ海峡の事実上の封鎖後、紅海から石油を輸出するための重要インフラで、被害が出ていれば、世界のエネルギー供給に影響が出る可能性がある。

 こうした中、サウジのムハンマド皇太子は10日、トランプ米大統領と電話協議し、フーシ派に対して攻撃するように求めた。米ニュースサイト「アクシオス」が報じた。トランプ氏はサウジの要求を拒否したが、イエメン情勢の悪化を懸念しており、フーシ派の標的選定などに必要な情報をサウジに提供する方針だという。

 ロイター通信によると、イランのアラグチ外相と仲介国のパキスタンのムニール陸軍元帥が10日に電話協議を実施。フーシ派によるサウジへの攻撃や米国とイランの協議再開の可能性について議論したという。

 一方、米財務省は10日、対イランの経済制裁強化の一環として、イランの支援を受けるレバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラに関連する組織や個人に対する経済制裁を発表した。

 米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は10日、イランが備蓄していた部品を用いて、地下施設でのミサイル製造を再開したと報じた。米国や中東の当局者が明らかにしたという。米国からの攻撃を避けるため、イランは新たな地下組み立て拠点の建設も試みているという。

 米側はこれまでイラン国内のミサイル関連施設に大きな打撃を与えたと主張。さらに、米軍によるイランの港湾封鎖で部品などの輸入が困難になっているとの見方が出ていた。イランのミサイル製造についてWSJは、生産量は戦前よりも限定的であるとする一方、生産の再開はイランが「消耗戦」を持ちこたえる能力を高めることにもなるとしている。【ニューデリー松本紫帆、ワシントン平野光芳】

毎日新聞

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