尖閣諸島への日米安保適用 首相「きちんと確認」 首脳会談に向け

2025/01/31 17:36 

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 石破茂首相は1月31日の衆院予算委員会で、2月7日で調整しているトランプ米大統領との日米首脳会談に関連し「領土についても、尖閣諸島(沖縄県)が日米安全保障条約(第5条)の対象であるということをきちんと確認するのは大事なことだ。北朝鮮による拉致問題も米国の理解、協力を求めることは必要だ」との考えを明らかにした。自民党の中曽根康隆氏への答弁。

 日米安保第5条は、米国の日本防衛義務を定めている。

 また首相は日米首脳会談を巡り「安定的なエネルギー供給というものに対して、米国に要請すべきことはあると思っている」と述べた。トランプ氏は化石燃料の増産強化を掲げており、米国の液化天然ガス(LNG)などの供給を日本が受けることが念頭にあるとみられる。自民の小野寺五典政調会長への答弁。

 中谷元・防衛相は31日、ヘグセス米国防長官と約40分間、電話で協議。両氏は日米安保第5条が尖閣諸島に適用されることや、日米同盟を強化する取り組みを継続することを確認した。トランプ新政権発足後、防衛相協議は初めて。

 中谷氏は、日本が2027年度までの5年間で43兆円程度を計上する防衛力の抜本的強化に取り組んでいることをヘグセス氏に説明。米で29日に起きた米軍ヘリコプターと旅客機の衝突に対して、お見舞いと哀悼の意を表した。日米両政府は今後、両氏の早期の対面での会談に向けて調整する。

 中谷氏は31日の記者会見で「ヘグセス長官と緊密に意思疎通を図り、日本の防衛と自由で開かれたインド太平洋の実現に向けてまい進する」と述べた。【村尾哲、中村紬葵】

毎日新聞

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