三重・鳥羽市長選 自民推薦の現新2人共倒れ 関係者から恨み節も
任期満了に伴う三重県鳥羽市長選が13日にあり、新人の小竹篤氏(69)が3人での争いを制して当選した。自民党が現職と別の新人の2人を推薦する極めて異例の選挙戦となり、推薦された2人は保守分裂のあおりもあって共倒れした。2人の票数を合わせれば小竹氏を上回っていただけに、県連関係者からは「うまく調整できなかったのか」など恨み節も聞かれた。
市長選には元市教育長の小竹氏の他、新人で元市議の山本哲也氏(46)=自民推薦=と現職で3選を目指す中村欣一郎(66)=同=の2氏が立候補していた。
自民党三重県連の関係者によると、地元の鳥羽市支部、同市を含む衆院選第4選挙区支部が山本、中村両氏から出された推薦の申請をふるいにかけず、そのまま県連に上げた。
選挙前に開かれた県連の役員会では「市長選で2人に推薦なんて出せるわけない」「地元がどちらにもいい顔をしたいだけじゃないのか」と厳しい言葉も飛び交った。しかし、現地の意向を最優先し、田村憲久県連会長(衆院議員)も渋々首を縦に振るしかなかったという。
選挙で一つの党が定数を上回る数の推薦を出すのは異例。市長選で複数を推薦するのは極めてまれだという。
選挙戦が始まってからも、ある県連関係者は「本来は地元が1人に絞るもの。どちらかを説得するか、どうしても決めかねるなら両方推薦しないという選択肢もあるのだが」とふに落ちない様子。小竹氏が元教師であることを念頭に「地方で学校の先生は名士だ。選挙では強い。共倒れの可能性もある」と危惧する声も上がっていた。
その結果、悪天候で投票日翌日の14日午前に行われた開票では、小竹氏の4169票に対し、山本氏2884票、中村氏2459票と自民の推薦を受けた2人が大敗した。
中村氏は「駅前再開発や少子化など、3人とも同じような主張で何が争点かわからなくなった。これだけ差がつくと、何が?とのおもいもあるが、反省したい」と敗戦の弁を述べた。山本氏は複数の推薦について特に言及しなかった。
鳥羽市支部の野村保夫支部長(県議)は「悔しい。地元には地元の事情があり、一本に絞ろうとしても本人たちの意思があって断り切れず、役員会に諮って両方を推薦した。自民党が割れたことが一つの敗因かもしれない」と話す。
一方、中嶋年規幹事長(県議)は「残念だ。マスコミは保守分裂選挙と書いているが、自治体の選挙は人物を選ぶもの。自民を嫌いな人が小竹氏に投票した可能性はあるが、推薦が割れたこととは関係ない」と話した。
ちなみに、三重では、3人が出馬した2016年の志摩市長選で現職と元職の2人に推薦を出したケースがあり、その時は元職が返り咲いている。志摩市も鳥羽市同様、三重4区に含まれている。【渋谷雅也、大竹禎之、小澤由紀、山本直】
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