就労拡大や教員採用も検討 氷河期世代支援、関係閣僚会議が初会合

2025/04/25 18:12 

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 政府は25日、バブル経済の崩壊で就職難となった「就職氷河期世代」(1993~2004年ごろに学校を卒業または中退した世代)を支援するため、関係閣僚会議の初会合を首相官邸で開いた。石破茂首相は「今もなお、さまざまな困難を抱える人が大勢いることも事実だ」などと述べ、新たな支援策をとりまとめるよう関係閣僚に指示した。

 この日に示された支援策の方向性は、賃金上昇に向けたリスキリングや高齢期を見据えた支援の強化▽農業・建設・物流などの分野での就労拡大▽公務員や教員としての積極的な採用――など。6月をめどに具体的な支援策を作成し、25年の経済財政運営指針「骨太の方針」に盛り込む予定だ。

 政府によると、19年からの支援策で11万人の正社員化につながったとしているが、会議の副議長を務める三原じゅん子共生社会担当相は記者会見で、「(就職氷河期世代は)今も賃金増加が緩やかで、保有する金融資産が少ないといった課題に直面している。詳細な実態調査やプッシュ型の広報を含めた支援策の周知が必要だ」との認識を示し、継続した支援の必要性を強調した。【神山恵、堀菜菜子】

毎日新聞

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