パー券差配は「議員が判断」 自民元職員が回答 都議会政倫条例委

2025/05/22 10:42 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 都議会の会派「都議会自民党」による裏金事件を受けて設置された政治倫理条例検討委員会が21日に開かれ、別の3会派の質問に対する自民会派元職員の男性の回答が文書で示された。元職員は政治資金パーティーのパーティー券の販売計画や収支などについて「基本方針は当時の会派執行部(議員)が行っていた」と答えた。

 事件を巡っては2019年12月と22年5月に開かれた政治資金パーティーの収入の一部など計約3500万円を政治資金収支報告書に記載しなかったとして、会派の会計担当職員が政治資金規正法違反で略式起訴され、罰金100万円の略式命令を受けている。

 元職員は、会計担当職員について「会派に指示された作業を粛々とこなしただけであり、中抜きを指示・判断する立場にはなかった」とし、「長い間自民党内では政治資金規正法は天下のざる法だと言われてきた」と記述した。

 また、19年のパーティーの約2カ月前にあった会派総会で「(パーティー券が)各議員1人100枚が渡され、そのうち50枚分の100万円を所定の期日までに会計担当に納入するよう(当時の鈴木章浩)幹事長から説明があった。残りの50枚については各議員の意向に委ねるとの発言があった」と説明。「収支報告書の記載に関する示唆(指南)は一切なかったと記憶」とも回答した。

 一方、委員会は当時の会計担当者ら職員2人の回答は非公開とした。【柳澤一男】

毎日新聞

政治

政治一覧>