県営水道「少なくとも18.6%値上げ必要」 千葉県が試算

2025/05/29 22:23 

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 千葉県は29日、県営水道の安定経営のために水道料金を少なくとも18・6%値上げする必要があるとの試算を明らかにした。県水道事業運営審議会が料金値上げを議論し、今秋にも意見をまとめる。

 県によると、県営水道は1996年の値上げ以降、30年近く料金を改定せず、黒字を維持してきた。しかし、これから管路の更新や耐震化の費用が増え、減価償却費も重なる。2026~30年度は毎年赤字になり、資金不足に陥る見込みだ。

 県は赤字を免れるには水道料金23・7%の値上げが必要と試算。負担軽減策として一般会計から繰り入れると、18・6%に抑えられるとした。1カ月で20立方メートル(口径13ミリ)を使用する一般家庭の場合、水道料金が今の2690円から約500円上がることになる。

 審議会では委員から「設備の更新時期などが予測できたにもかかわらず、物価高の今なぜ値上げするのか」などと、県側に説明を求める声が相次いだ。【中村聡也】

毎日新聞

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