立憲が参院選公約 食料品消費税ゼロ 野田氏「争点は物価高」

2025/06/10 21:02 

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 立憲民主党は10日、夏の参院選に向けた公約を発表した。「物価高から、あなたを守り抜く」をキャッチフレーズに、食料品の消費税率ゼロ%やガソリン価格の引き下げ、適正なコメ価格の実現などを掲げた。

 野田佳彦代表は参院選について、次期衆院選での政権交代に結びつける「ステップ」と位置づけており、物価高に苦しむ国民生活に寄り添う姿勢を示すことで支持拡大を図る。

 野田氏は記者会見で「物価高は続いたままで、政府は放置したまま無策だ。国民生活は立ちゆかない」と批判。「国民生活をどう守り抜くかが最大の争点になる」と主張した。

 公約は、物価高・賃上げ対策▽就職氷河期・現役世代支援▽農林水産・エネルギー政策▽社会保障▽教育・子育て▽ジェンダー平等・共生社会▽外交・安全保障▽政治改革――の8本柱で構成した。

 物価高対策では、来年4月からの食料品の消費税率ゼロ%への引き下げを明記。期限は1年間とし、1回延長可能とした。当面は予備費や所得税の増収分を財源に「食卓おうえん給付金」として1人当たり2万円を支給する。ガソリンは暫定税率を廃止し、1リットル当たり約25円を減税する。

 農業政策では、コメの高騰が続く中、農地を維持する農業者に交付金を直接支給する「食料確保・農地維持支払制度」を提唱した。中山間地の農地には加算するなどして、食料確保や農家への支援を拡充する。

 政治改革については、昨年10月の衆院選と同様、企業・団体献金の禁止や、政治家の世襲制限などを盛り込んだ。衆院選では最初の項目に掲げられていたが、参院選では8項目中8番目の記載となった。【池田直】

毎日新聞

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