「消費税を守り抜く」 自民幹事長の発言が波紋 参院選へ論戦過熱

2025/06/30 08:27 

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 7月3日公示、20日投開票の参院選に向け、消費税に関する論戦が与野党で過熱している。交流サイト(SNS)では自民党の森山裕幹事長が「消費税を守り抜く」と発言したことが一時トレンド入りした。

 森山氏は6月29日、奈良県五條市で講演し、多くの野党が参院選公約に消費減税を盛り込んでいることを批判。「何としても消費税を守り抜く。代替財源を示さずに、消費税を下げる議論だけをするのはポピュリズムの政治だ」と述べた。

 消費税が年金や医療などの社会保障財源になっていることを念頭に置いた発言だが、SNSでは「消費税じゃなくて日本国民を守り抜けよ」「高い税率で苦しむ国民の暮らしは守り抜くとは言わない」などと批判的な投稿も相次いだ。

 石破茂首相(自民党総裁)も28日、静岡県沼津市での講演で「お金持ちほどたくさん消費するから、減税額が大きい」と述べ、消費減税に否定的な見解を示した。

 これに対し、SNSでは金額ではなく、所得に占める割合で見れば所得の高い人のほうが消費税率の負担割合が下がる「逆進性」を指摘する意見も見られた。

 参院選の公約では、立憲民主党が食料品の消費税を来年4月から原則1年間ゼロ%に引き下げるなど、野党各党が減税を主張している。

毎日新聞

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