中谷防衛相「正式な文書ではない」 地元県連の石破首相退陣要求に

2025/07/22 13:48 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 中谷元・防衛相は22日の記者会見で、参院選での自民党大敗を受け、自身が会長を務める党高知県連が、石破茂首相に早期退陣を申し入れる方針を決めたことについて、「正式な県連の文書でもない。あくまでも個人の名でまとめられたものだ」と述べた。その上で、「今後も、内閣の一員として石破内閣を支えていく立場だ。県連の一部の役員の意見とは異にするものだ」と強調した。

 中谷氏は首相と同じ国防族のベテランで、首相に近い。一方、高知県連は21日に緊急の役員会を開き、早期退陣の申し入れを決定した。参院選大敗を受けた党の混乱ぶりがあらわになった。

 中谷氏は会見でこの件について問われると、「政務に関することだが、この場をお借りして県連会長として明確にお答えさせていただく」と断った上で、役員会には公務の都合で欠席していたと説明。「その場にいた一部の役員の名前をもって作られたものがマスコミに流された」とし、「会長の私への報告、了承もないままに行われた」と述べた。

 その上で、報道があった後に、文書を作成した県連副会長に電話で経緯を聴取し、文書は副会長の意見をまとめたものとの認識を確認したと明らかにした。

 また、首相が続投の意向を表明していることについては「石破内閣はこれまで予算の成立にしても、法案の成立にしても、野党の意見も聞きながら、いくつかの成果を残してきた」と強調。「全く何もしなかった、悪いっていうことであったという認識はしていない。国民のこれからの課題や負託に応えるために、全力を尽くして取り組むべきだ」と理解を示した。【中村紬葵】

毎日新聞

政治

政治一覧>