野党に衆院解散を警戒する声 自民の重鎮会談に「古い政治」批判も
石破茂首相が8月末までに退陣表明する見通しとなったことを受け、野党からは、新首相による早期の衆院解散・総選挙を警戒する声も上がった。一方、首相と歴代首相との会談については「重鎮政治だ」などと批判する発言が相次いだ。
国民民主党の玉木雄一郎代表は、首相が重ねて続投に意欲を示したことについて、国会内で記者団に「理由はよく分からない。まるで選挙結果がなかったような振る舞いだ。3人の総理経験者と会談して危機感を共有したから続けるとか、国民から見たら腹に落ちる説明になってない」と切り捨てた。その上で、「今後の自民党内政局によってはどうなるかわからない。何が起こってもおかしくないように、衆院選の準備を加速したい」と衆院解散への備えに言及した。
日本維新の会の岩谷良平幹事長は、大阪市内で記者団に「参院選で(首相は)国民からの信任を得ることができなかった。そういう(退陣)判断をされたなら妥当で、尊重したい」と述べた。退陣の時期については「外交日程をこなしていく必要があるという声と、一刻も早くという声が双方あり、どちらも一理ある。首相には適切に判断していただきたい」とした。
一方、首相が歴代の首相経験者と会談したことについては「派閥を解消しても重鎮政治みたいなことがいまだに行われている。開かれた党を目指している維新とはずいぶん体質が違う」と皮肉った。「党内の力のある方の意見で、一国の首相が進退を判断するという考えなのであれば、相変わらず自民党らしい古い政治だ」と述べた。
立憲民主党の野田佳彦代表は国会内で記者団に「(首相が)いつまでに辞めるか明確になるならば、野党間のいろいろな連携について、党首級も含めて議論を加速することはあり得る」との考えを示した。今後の政局については「自民党内の動きを注視していきたい」とし、首相が退陣した場合の首相指名選挙での対応については「気が早い」と述べるにとどめた。
共産党の田村智子委員長は「国民の審判は、自公、石破政権ノーであるということは明らかだ」と批判した。【池田直、園部仁史、安部志帆子、富美月】
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