欧州中銀、8会合ぶりに金利据え置き 米関税政策の影響見極め

2025/07/24 21:18 

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 欧州中央銀行(ECB)は24日、ドイツのフランクフルトで定例理事会を開き、主要政策金利を2024年7月以来8会合ぶりに据え置くことを決めた。経済下支えのための利下げは一定程度まで進んだと判断し、現行の金利水準を維持したまま、米トランプ政権の関税政策による欧州の物価や経済への影響などを見極める考えだ。

 ECBは24年6月以降、金融政策の軸足を物価上昇(インフレ)対策から経済の下支えへと移し、24年7月を除く毎会合で0・25%ずつ利下げを続けてきた。

 その結果、市場が注目する指標である民間銀行が資金を預ける際の中銀預金金利は足元で2%と、利下げサイクルが始まった昨年6月の直前の4%から半減した。資金を借り入れる際の主要金利も4・5%から2・15%まで下がっている。

 EU統計局によると、6月のユーロ圏の消費者物価指数上昇率(前年同月比)は、ECBの中期目標と同じ2%と安定している。

 そのため、金融市場では、今会合では一度利下げを止めるとの予想が大勢だった。【ブリュッセル岡大介】

毎日新聞

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