「ホームタウン」事業撤回 岩屋外相が陳謝「自治体に過大負担」

2025/09/26 10:26 

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 岩屋毅外相は25日夜(日本時間26日午前)、滞在先の米ニューヨークで記者団の取材にオンラインで応じ、アフリカとの交流推進を目的とした「ホームタウン」事業を国際協力機構(JICA)が撤回したことを巡り陳謝した。ホームタウンに認定され、撤回までに抗議が殺到した千葉県木更津市など4自治体に「過大な負担が生じ、申し訳なかった」と述べた。併せて「アフリカ地域を含む諸外国との国際交流促進は極めて重要だ。国民の理解と支持は前提になるので、国民の幅広い理解が得られるよう努力したい」とも語った。

 JICAは8月、アフリカ4カ国と国内4自治体が人的交流を進める同事業を発表したが、ナイジェリア政府が誤って「日本政府が特別なビザ(査証)を発給する」と発表したこともあり、「移民が押し寄せる」などとの誤情報が交流サイト(SNS)で広がった。

 岩屋氏は「ホームタウンという名称に加え、JICAが自治体をホームタウンとして認定する構想そのものが国内の誤解と混乱を招いた」と振り返った。今後は相手国が交流内容を誤解することがないよう「相手国への説明をこれまで以上に丁寧に徹底する」とした。

 また、10月4日投開票の自民党総裁選で「排外主義と明確に一線を画し、世界に開かれた日本を目指す」候補者の選出を望む考えも示した。【田所柳子】

毎日新聞

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