「解党的出直し」掲げたが… 「裏金」へのメス、議論乏しく 総裁選
参院選大敗を受けた自民党の総括に記された「解党的出直し」に向けて、総裁選で各候補はこう訴えた。
「参院選で公約したことも、おわびしてでも政策を見直す」(高市早苗氏)
「国民の声を聞く力が足りなかった」(小泉進次郎氏)
「大胆な組織改革、広報本部の体制強化」(林芳正氏)
「原点回帰と世代交代」(小林鷹之氏)
「コンプライアンスに対する意識を高める」(茂木敏充氏)
意気込みや改革姿勢を訴えたものの、具体的な議論は深まらなかった。
そもそも、昨秋の衆院選、今夏の参院選で連敗し、石破茂首相が退陣に追い込まれたのは、「政治とカネ」の問題に決着をつけられなかったからだ。首相官邸幹部は「解党的出直しとは、要するに派閥裏金事件にしっかりと対応することだ」と話す。
裏金作りの経緯や使途など実態解明はうやむやのまま、再発防止策の議論もほとんどなかった。にもかかわらず、「党内融和」「挙党態勢」の下、いずれの候補も事件に関与した議員の要職起用を否定しなかった。事件の震源地だった旧安部派議員を陣営に多数抱える高市氏は9月23日の共同記者会見で、2024年4月に党が離党勧告を含む処分を決定し、昨秋の衆院選ではさらに非公認などとしたことを念頭に「たくさんの処分も行われ、選挙の審判を受けている。全員活躍、力を総結集し、適材適所で力を発揮してもらいたい」と語り、起用に最も前向きな姿勢を示していた。
自民は他党に比べ、企業・団体献金や政治資金パーティーによる収入が圧倒的に多い。長年の権力基盤は、金権体質によって固められてきたと指摘される。しかし、各候補は「解党的」とうたいながら、構造的問題にメスを入れようとする発言はなかった。
歴代最年少か初の女性か、という話題で「刷新感」を印象付けるだけでは、有権者の支持を取り戻せるか不透明だ。党関係者は「保守票が離れたというのでなく、有権者に自民への拒否感がある。いま党は分岐点にいる」と語った。【竹内望、大野航太郎】
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