自民党幹事長に麻生派幹部の鈴木俊一氏 高市総裁、方針固める

2025/10/05 19:44 

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 自民党の高市早苗総裁は5日、党役員人事で、幹事長に麻生派幹部の鈴木俊一総務会長を起用する方針を固めた。少数与党下で野党との連携交渉などを担う。高市氏は7日にも新執行部を発足させたい考えだ。

 高市氏は5日、党本部で麻生太郎元首相と会談し、党役員人事などについて協議した。高市氏は総裁選で麻生氏に支援を要請し、麻生氏も最終盤で自身が率いる麻生派に高市氏支持の号令をかけた。これが高市総裁誕生の流れを作ったとされ、麻生氏周辺の要職起用が取り沙汰されていた。

 高市氏は4日の総裁就任の記者会見で幹事長について「各党としっかり話ができる方、党全体を見渡せる方に担っていただければ」と明かしている。

 鈴木氏は故鈴木善幸元首相の長男で麻生氏の義弟に当たる。衆院岩手2区から選出され、当選11回のベテラン。環境相や五輪担当相、財務相などを歴任し、現在は2度目の総務会長を務めている。政策に詳しく、麻生氏に近い鈴木氏を起用することで、政権基盤を安定させる狙いがあるとみられる。

 高市氏は4日の記者会見で、総裁選で争った小泉進次郎農相ら4氏に加え、派閥の裏金問題に関与した旧安倍派幹部らの要職起用を検討する考えも示している。7日の新執行部発足に向け、どのように処遇するかも焦点だ。

 党役員人事とは別に、首相に選出された後の閣僚人事で、木原稔前防衛相を官房長官に充てる案も浮上している。【遠藤修平、高橋祐貴】

毎日新聞

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