日本成長戦略会議、4日初開催へ 外国人政策閣僚会議も 首相肝いり

2025/10/31 17:21 

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 高市早苗首相は自身の肝いり政策に関する会議体を相次いで設置する。成長戦略の具体策を議論する「日本成長戦略本部」と外国人政策に関する関係閣僚会議の初会合をいずれも4日に開催する意向だ。関係者が31日明らかにした。「高市カラー」が強い会議体を早々に稼働させることで、「官邸主導」で政策を推進する姿勢をアピールしたい考えだ。

 首相は日本成長戦略本部を「強い経済」の実現に向けた中核機関に据える方針。岸田文雄元首相の看板政策として2021年に設置され、石破茂前首相も引き継いだ「新しい資本主義実現会議」は廃止する。4日は閣僚級会議を開催し、11月中に有識者を含めた「日本成長戦略会議」を実施する方針。

 首相は所信表明演説で、政権が掲げる成長戦略の肝は「危機管理投資」と説明。経済安全保障や食糧安保などの社会課題に官民が連携して「戦略的な投資」をすることで、経済成長を実現する考えを示した。

 一方、外国人政策に関する関係閣僚会議では、外国人による不動産取得の規制強化に向けた法改正や不法滞在者、外国人犯罪への対策強化などについて協議する見通しだ。会議の名称は「外国人の受け入れ・秩序ある共生社会実現に関する関係閣僚会議」。外国人政策の厳格化は、自民党総裁選の公約にも掲げた看板政策の一つ。会議の本部長には木原稔官房長官が就任する予定で、新設の外国人共生担当相を兼務する小野田紀美経済安保担当相と平口洋法相が、取りまとめ役を担う見通しだ。

 日本維新の会との連立政権合意書では、来年の通常国会で外国人や外国資本による土地取得規制を強化する法案を策定すると明記した。外国人の受け入れに関する数値目標や基本方針を記した「人口戦略」を来年度中に策定することも盛り込んだ。【大野航太郎、高田奈実、古川宗】

毎日新聞

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