諮問会議の民間議員に若田部氏ら4人起用で最終調整 高市政権支援か

2025/11/06 19:15 

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 政府は6日、首相の諮問機関である経済財政諮問会議の民間議員に、前日銀副総裁で積極財政派として知られる若田部昌澄早稲田大教授と、第一生命経済研究所の永浜利広首席エコノミスト、IT大手ディー・エヌ・エー(DeNA)の南場智子会長を新たに起用する方向で最終調整に入った。経団連の筒井義信会長は続投する方針。

 積極的な金融緩和と財政出動を主張する「リフレ派」の論客として知られる若田部氏を筆頭に、「責任ある積極財政」が持論の高市早苗政権を側面支援するとみられる。民間議員4人を含めた高市政権初の諮問会議は来週にも開かれる。

 若田部氏は2018~23年に日銀の副総裁を務め、黒田東彦総裁(当時)が推し進めた異次元緩和政策を支えた。永浜氏は10月に「サナエノミクスの政策課題」と題するリポートを書き、「『強い経済』を実現するチャンスは大いにある」と高市政権に期待を寄せていた。南場氏は20~21年に菅義偉政権の成長戦略会議の民間議員を務めた。女性として初めて経団連副会長を務めた経験もある。

 諮問会議の議員は経済財政政策への知見、企業経営の実績を踏まえて首相が任命する。民間議員の意見や提言は、政府が毎年6月ごろにまとめる経済財政運営の指針「骨太の方針」に反映される。【高橋祐貴、山口敦雄】

毎日新聞

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